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それでも、進む




もはや何も言いまい!!!



「は・・・裸のスカルフェイスが大暴れしてるニャ!!!」

俺はハンターから奪ったものであろう、放置されていた黒いライトボウガンを掴み、同じく放置されていた弾丸を込めて襲い掛かるアイルーを撃ち抜く。アイルー虐待?知ったことか。

今の俺の装備は頭にスカルフェイスが一つ。スキルは死神の裁き。抱擁じゃないのは強化してあるのでスロットが二つ空く。そこへ天力珠を入れているからなのだ。


他につかまったハンターたちがいるはずだ。俺はガンを撃ちながら、後ろを振り向く。

そこには、多くの太刀・・・と言っても人間にとっては短いのだが。を振り回すキクチヨの姿が。

まるでココとは違う、俺の知らない世界のハンターとアイルーの姿のようだった。その時は、漠然とそう感じた。




「どうやら、うまくそれを手に入れたようだニャ」

頭の禿げた、アイルー。カンベエだ。

「やいジジイ!よくも・・・モガモガ」

俺はキクチヨの口を塞ぐ。掌に髭がくすぐったい。

「他のハンターたちは、もうすでにワシが逃がしたニャあとは大親玉を狩猟するだけだニャ」

「大親玉?」


「やってきたニャ」


村にある川の向こうから、何かが飛んで来る。


「!!!」


雷球と共に、川の向こう側からラージャンが現れる。しかもどうやら最初から怒り状態のようだ。

裸のスカルで勝てる相手ではない。

「スカル・・・スカル・・・」

誰かが俺の装備を馬鹿にしている。おい、どこのどいつだ!?


「ヴォールフ・・・・うぉーるふ・・・」


驚いた、言葉を話すラージャンなんて、終ぞ出遭ったことがない。


「Wolf、このラージャン、様子がおかしいニャ」

「Wolf!ここにおいてある武器は使い放題だニャ!この試練を乗り越えろニャ!!!」

カンベエが、姿を消す。

よく見ると、多くの武器が一纏めにして置いてある。アイテムもある。ないのは防具だけだった。

「キクチヨ、囮を頼む、20秒でいい!」

俺は弾を装填し、トリガーを引く。黄色い煙を吐き出しながら、麻痺弾がラージャンを捕らえる。

きっちり20秒後、ラージャンは動きを止める。長い時間は効果はないだろう。俺は武器の塊に飛び込み、目的のものを引っ張り出す。


「巻き込まれるなよ、お は よ うだ!!」

それは柄の長い、ハンマーだ。遠心力と重量により、ハンマーは速度と破壊力を増しながら、ラージャンを狙う。

「甘い」

くぐもった声を出しながら、ラージャンが引き下がる。ハンマーは地面をえぐる。

だが、そのまま休憩させるほど俺は優しくない。俺は自分の体を支点にして、ハンマーを投げつける。


「おぉぉぉりゃああああああ!!!!」

投げ終わった後は叫ぶ。これは、礼儀だ。


ラージャンはハンマーを受け止める。流石ラージャン、ハンマー程度じゃビクともしないか。


だが、ラージャンに隙が生まれる。俺はこやし玉をラージャンに投げつける。

こやし玉はラージャンの鼻にヒットする。周囲に謎の煙が立ち込める。なんともエンガチョな色だ。


流石のラージャンも、匂いには耐えられず、目をつぶって苦しんでいる。ハンマーも打ち捨てられる。



武器の中から、太刀を取り出し、構える。正眼の構えだ。

「一撃で、膝をつかせてやろう」

俺は宣言し、怒りと共に襲い掛かるラージャンを迎え撃つ。

拳が唸りを上げるほどのラージャンの一撃。拳の一撃も恐ろしいが、ラージャンは体そのものが武器なのだ。つまり、拳をよけた後の体当たりこそ、ラージャンの本当の攻撃だ。逆に、そこに大きな隙が生まれる。


ギリギリまで拳を避けず、死中に活を見出す。太刀は深々と、ラージャンの胸板に刺さる。

「GYAAAAA!!!!」

あぁ、そうだった。スカルフェイスだけではラージャンの咆哮はガードできない。不味い。


耳を抑える俺に、ラージャンの雷球が襲い掛かる。

何かの体当たりで間一髪、助かった。

「す、すまん」

「お安い御用だニャ」

キクチヨだったようだ。


「次はどう、攻めるニャ?」

俺はラージャンを一瞥する。決め手は太刀の一刺しだが、その太刀も既に引き抜かれ、折られている。

「ここは、アレしかないな!」

武器の中から、大剣を引き抜く。それは先端に毒を塗った、不思議な大剣だった。

「行くぞ!」

大剣を構え、ラージャンを迎撃する。

同じ手は通用しないだろう、ラージャンは距離を保ちつつ、口から雷球を放つ。よけることは可能なのだが、これでは一方的だ。





「いけ!」

俺は指示する。キクチヨが、ラージャンの目を狙い、切りかかる。もちろん、それで油断するラージャンではない。俺はキクチヨを払いのけたラージャンに向かって突貫する。


「終わりだ!」

俺の声ではない、ラージャンが叫ぶと、その口から雷の筋が放たれる。正面だ。



「!!!」

避けられない距離ではない。回避する。次に来るのは、ラージャンの拳だ。その拳を、俺は正面から受け止める。

自力では外せない、スカルフェイスで。

鍵は常に、ハウスにいるアイルーに開けてもらっていた。それほど、強固な戒めを。


スカルフェイスが割れ、俺の肉体が活性化する。スカルフェイスを作るには、生命の粉が必要である。

最終強化したスカルフェイスは、それが破壊されるとそれを被っていた人間の肉体を瞬間だけ、活性化させる。


俺はラージャンの頭に、毒の大剣を突き刺す。


そして素早く、武器の元へと駆け寄り、ある武器を取る。慣れ親しんだ、あの武器を。


装填が完了する頃には、ラージャンは俺を一撃で倒せる位置まで移動していた。

その一撃を、難なくかわす。それも、人間には不可能な跳躍力で。


そして、刺さった剣の柄を狙い、撃つ。3発の弾丸が、剣をさらに深く、ラージャンの脳天へと打ち込む。







くすんだ灰色の髪が揺れる。スカルフェイスを被っていたせいで、漆黒だった髪は銀とはいかないまでも、灰色になっていた。恐らく、悲しいが生え際も交代しているのだろう。

目は、相変わらず金に近い色をしているんだろう。こんなにはっきりとした特徴があるのだ。顔を隠さない限り、誰かの恨みを買えば確実に覚えられる。

だからこそ、隠していたのだが・・・俺は隣の、キクチヨを見る。


「仲間とははぐれちまったみたいだニャ、どうする?」

「ハンターには、ハンターの帰る場所があるさ」





俺たちは街へと帰った。

俺は、すぐさまある場所へ行き、あるものを手に取る。


「本当に、それが好きなんだニャ」

「いいから、早く冒険に行って来い」


キクチヨは今も、俺のマイトレの冒険屋で、タルロケットにまたがって冒険へ出かけている。

人の言葉を操るラージャンなど、色々と問題は残っているが、俺にはまだ、便利屋としての仕事が残っているようだ。

だからこそ、このスカルフェイスは被り続けるし、狩人も続ける・・・。



軽弩使いの憂鬱録「七人の猫侍」編 完


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